ヒンメル6周年、職人15年目の歴史 その2

昨日の続き
ドイツに行って2か月の学生生活、1年10か月のヒンケルでのパンの仕事、多くの方たちとの出会い。濃厚で楽しかった2年間。仕事に遊びにあんなに充実していた日々は、もう2度と味わえない体験でした。私は「仕事」をするためにドイツに行ったのではなく「見聞」が目的なので、その土地で出会った人すべてが財産だし、見たり聞いたりしたことが、今後の人生につながっていると信じて生活していましたから、帰って来てから10年経ってもその時の友人は私の人生で大きなウェイトを占めています。正直なこと言うと、日本にいて2年間職人をしていたほうが技術は身につくと思います。でも私はそれを選ばず違ったやり方を選択したのであって、決して回り道だとは思ってません。あの日々が無かったらヒンメルは存在しなかったでしょう。ヒンメルっていう店名はつけないし(笑)
別に2年と決めていたわけではないんですが、我々の夢は「アットホームで明るいパン屋を経営すること」なので日本に帰ってその方向へ向かう努力をしようと決心し東京へ。



帰国後は三宿ラテールに就職。最初はドイツの8時間労働から12、3時間労働への体力の無さにビックリしたし、技術面のブランクを取り戻すのに必死でした。栄徳シェフのもと3年半ほどでしたが、お店を持つ気持ちを高めてくれ、後押ししてくれたことを心より感謝しています。


2007年6月に退社し2008年1月に、全く土地勘のない大岡山にお店を構え6年が経ちました。どうして大岡山なのか皆さんに聞かれるんですが、太古の昔の人々は移動しながら住みやすい環境に腰を下し、そこで生活し住みにくくなったらまた移動を繰り返してきたことを考えれば、大岡山はお店を構えるにはうってつけだったのかも知れません。居づらくなることにならなければいいのですが(笑)


ヒンメル6年の歴史はブログを読んでいただければ何となく理解できると思いますが、私は常々8割は常連さん。目標は10割常連さんです!また次行きたいなと思ってくれる人が一人でも多くなるよう努力しなければなりません。まだまだ出来てないことやりたいことがたくさんあって、これからのヒンメルをどうぞ楽しみにしていてください。日々精進です!